出産が近づいてくると、ママの希望としては立会い出産をしてもらいたい、という人が増えていますよね。でもパパとしてはなんだか怖いからイヤだという人もいます。「立会い出産」と聞いて、なんとなくのイメージだけでは怖く感じるかもしれません。立会い出産とはどのようなものなのでしょうか。
立会い出産とは?
夫や家族が出産に立ち会うことを立会い出産といいます。これまで立会い出産はあまり行なわれていませんでしたが、最近は50%近くの人が立ち会い出産を選んでいます。通常、立会い出産は陣痛室から分娩室までずっと一緒にいることができるので、これから出産するママにとっては、身体をさすってもらったり手を握ってもらったりするだけでとても安心することができます。
また、パパにとっては妻が母になる瞬間、そして自分の子供が生まれてくる瞬間を味わえるだけでなく、出産の痛みはなくともママとともに赤ちゃんの誕生の喜びや神秘を感じることができるのです。
立会い出産するには?
立会い出産は、ただ出産の瞬間を見ていたりビデオを撮影したりするだけではありません。これでは「立ち見出産」になってしまいますからね。産婦人科によっては立会い出産をするのに、事前に心構えや呼吸法などを勉強する教室を開き、受講しないと立会い出産ができない産院もあります。出産についての予備知識が全くないままだと、出産時に夫はオロオロしてどうしていいのかパニックになってしまう人もいるんですよ。
立会い出産をしたいと思ったら、出産についての知識を身につけておくことをオススメします。立会い出産についての事前知識を持たないまま出産に立ち会ってしまうと、逆に出産の邪魔になってしまうことや具合が悪くなって倒れてしまうことにもなりかねません。
立会い出産でパパはどんなことをするの?
陣痛が始まって、いざ出産となると知識として身につけたことを全部実践することは難しいですよね。大切なことは、少しでも妻をケアすることです。残念ながら痛みを二人で分け合うことはできません。ですが、夫の協力で痛みで苦しむ妻の気を紛らわしたり、和らげたりすることはできます。この思いやりが、妻にとってとても嬉しく安心できることなのです。
陣痛室では妻にマッサージを
だんだん陣痛の間隔が短くなってくると、妻の身体全体が緊張しますし痛みを訴えるようになります。妻が希望する場所をマッサージしてあげましょう。腰・背中・足全体・腕・肩をマッサージすることが多いですよ。特に背中はさするようにしながらのマッサージをするのですが、妻にとってはこのマッサージがすごくありがたいんですよ。
マッサージは単純作業のようにも思えるのですが、体力が必要です。しかも長時間ですから、夫でなければできないといってもよいでしょう。
分娩室で夫がすること
分娩室に入ると、医師や助産師、そして出産する妻がメインになり、夫はポツンと取り残されて孤独感を感じてしまう人もいるようです。ですが、分娩室でも夫がいるといないとでは、妻を思いやり励ますことが大切です。分娩室で夫が妻にしてあげることは、
- 手をにぎりながら声をかける
- 水分を飲ませる
- 汗を拭く
- 呼吸法をリードしてあげる
などがあります。声をかけても妻から返事がないことも多いのですが、夫の声はちゃんと聞こえています。ただ、返事をしている余裕がないだけです。つい「痛い?」と聞いてしまう人もいるのですが、痛いに決まっています。(笑)それよりもママになる妻を励ますことが大切ですよ。呼吸法のリードも妻が陣痛でパニックになっていると、忘れていることがあります。そんな時は夫であるあなたがリードしてあげてくださいね。
出産するということは、とても大変なことです。いつも見ていた妻とは違う表情や声になり、想像以上の力を感じることもあるでしょう。それに怖気つくことなく、しっかりと受け止めましょう。
立会い出産のメリット・デメリット
立会い出産を経験することはメリットもありますがデメリットもあります。この両方を知り、夫婦で立会い出産をするかどうか決めてくださいね。
立会い出産のメリット
- 妻は夫が立ち会い出産することで、安心感がうまれる
- 夫婦で子供の誕生の瞬間を迎えることができ、父親としての自覚が芽生える
- 夫婦・親子の絆が強まる
- 出産後、夫が育児に協力的・積極的になる
立会い出産のデメリット
- 男性が苦手とする血を見てしまう
- いつもと違う妻の様子を見て、「怖い」と思ってしまう
- 出産後の夫婦生活に影響を及ぼすときがある
立会い出産には、デメリットも存在しますが、多くの男性は「立会い出産してよかった」と思うようですよ。今はまだ立会い出産が怖いなっと思っていても、子供が生まれてくるのはたった一度だけです。
その大切な一度を夫婦で分かち合ってみてはいかがですか?