『逆子』と聞くとすぐに帝王切開を思い浮かべて、不安になってしまうママも多いですよね。ですが、出産時までに逆子が直らない人は5%程度と少数です。ほとんどの人は出産のときには逆子は直っているんですよ。
逆子とは、赤ちゃんがどのような状態になっているのでしょうか。そして、逆子を直す方法はどうすればよいのでしょう?
逆子とは?
一般的には「逆子」と呼ばれていますが、正式には「骨盤位」といいます。通常、おなかの中の赤ちゃんは頭を下にしているのですが、逆子とは頭を上にしていたり横向きになっていたりする状態をいうのです。出産時は一番大きな頭の部分から産道を通過しないと、赤ちゃんが危ないため、出産時まで逆子が直らないと帝王切開することになります。
妊娠中期頃までの赤ちゃんは、半分以上が逆子の状態です。少しずつおなかの中で成長すると、赤ちゃんの頭も大きくなっていきます。そのため、28週を過ぎる頃にはほとんどの赤ちゃんは逆子が直っています。定期健診で医師に「逆子です」と言われるのは28週を過ぎた頃が多いのはこのためです。
逆子になる原因
なぜ逆子になってしまうのかというのは、はっきりとした原因はまだわかっていません。逆子になるといわれている原因のいくつかを挙げておきましょう。
逆子の種類
逆子と聞くと、赤ちゃんの頭が下向き(子宮口側)になっている状態だけを想像しがちですが、「逆子」の状態もいくつかあります。状態によっては自然分娩も可能なときがあります。
単殿位 (たんでんい) |
赤ちゃんのお尻が全部下になっていて、足は上向きになっている状態のことをいいます。この場合は自然分娩で出産することができます。 |
複殿位 (ふくでんい) |
赤ちゃんのお尻は下になっていて、膝が曲がっている状態です。このうち、体育座りのように両膝が曲がっているのを全複殿位、片膝のみ曲がり片足を上にあげているのならば不全複殿位といいます。お尻が足よりも確実に下になっている場合は自然分娩でも可能ですが、単殿位よりもリスクは高くなります。 |
膝位 (しつい) |
膝を曲げて、膝が一番下になっている逆子の状態です。両膝であれば全膝位、片膝だけなら不全膝位といいます。この場合は、帝王切開での出産になります。 |
足位 (そくい) |
赤ちゃんが足をのばし、足が下になっている状態です。おなかの中で立っているような感じですね。両足をのばしていれば全足位、片足だけをのばしていれば不全足位といいます。どちらも帝王切開での出産になります。 |
マタニティ服の購入方法
もし、定期健診で逆子だと診断されたら、出産までにできるだけ逆子を直しておきたいですよね。逆子の直し方にはいくつかの方法があります。どれも簡単にできるものですが、これらの逆子の直し方は、必ず医師や専門家に指導してもらうかやってもいいかの確認をしてくださいね。逆子の状態はおなかが張りやすくなっているので、無理をすると早産するときがあるので、注意してください。
逆子体操
逆子体操を呼ばれるものには2種類あります。逆子と診断された場合に、医師か助産師がどのように逆子体操をするかを指導してくれます。
四つんばい | 四つんばいになって、頭と肩をできるだけ下げます。お尻を上に突き出すようなポーズになります。その状態で5~10分保ち、その後は赤ちゃんの背中が上になるように左右どちらかに横になります。(病院でどちらに横になるか聞いてくださいね)これを夜寝る前に1日1回、行なってください。 |
仰向け | お尻の下に枕やクッションなどを入れて仰向けになります。このとき高さが30cmくらいになるようにしましょう。この姿勢を毎日10分間、朝と夜に行なってください。 |
お灸に挑戦!
逆子体操に比べて、まだあまり知られていないのですがお灸でツボを刺激することによって、逆子が直ることもあるんですよ。三陰交と支陰という足のツボに小さなお灸をすることで、逆子を直す方法です。とても小さなモグサを使うので、やけどの心配もありません。
三陰交 | 内くるぶしの上9cmほどのところにあるツボです。 |
支韻 | 足の小指の爪、根元から3~4mmほど外側にあるツボです。 |
いずれもママ自身ではぴったりの場所がわかりませんから、最初は鍼灸院でお灸をしてもらいましょう。29週までであれば、1回で逆子が直ることが多いです。30週以降は1回目は鍼灸院で、それ以降は自宅でも可能です。3回程度で逆子が直りますよ。
半身浴で温める
身体が冷えているために、逆子になっている可能性もありますから、おなかを冷やさないように気をつけるとよいでしょう。そのなかでも半身浴はオススメですよ♪半身浴は、ママの身体の冷えを解消してくれるだけでなく、血行もよくなり子宮周辺の筋肉をやわらげてくれますよ。
逆子だといわれても、すぐに帝王切開しなければいけないというわけではありません。自然に戻ることもありますし、逆子体操でちゃんと直ることの方が多いので不安にならないでくださいね。